小学校の宿題で、作文の宿題がありました。テーマは、「運動会にむけて」。
...小学校2年生には、かなり難しいテーマです。運動会が終わって、その感想や作文ならまだしも、運動会の前の気持ちや頑張りたいことを書きなさいというテーマ。
2年生の息子Yくんに、「書ける?」と聞いたのですが、何を書いたら分からないという返事。
そこでやりとりした、ボクと息子Yくんとのやりとりを、まず書きます。
「かけっこ、勝てそう?」「1番はムリや」
「えっ、どうして?」「Yくんより、KくんとかUくんが速いもん」
「そうか~。じゃあYくん、運動会、何を1番頑張りたい?」「う~ん、一輪車」
「どうして?」「お姉ちゃんがいっぱい教えてくれて、Yくん上手にのれるようになったき」
「上手になったでね。」「いっぱいこいで、Yくん早く走って勝ちたい」
「お父さんとお母さん、運動会見に行くけど、他に誰が見に来るがやったっけ」「え~とね、おばあちゃんとひばあちゃん」
「いっつも見に来てくれるでね。Yくん、どう思う?」「うれしいで」
「そうか。他に頑張りたいやつ、ある?」「ん~、リレーかな」
「どうして?」「みんなで走って、勝ちたいき」
「そうながやね。運動会、楽しみ?」「うん、楽しみで」
この会話をもとに、できた文章がこれです。
「ぼくはうんどう会で、一りん車をがんばりたいです。どうしてかというと、おねえちゃんが学校のうんどうじょうで、いっぱい教えてくれて、うまくのれるようになったからです。だから、いっぱいこいで、はやくはしりたいです。
おばあちゃんもひばあちゃんも見にくるっていっていたので、いっぱいがんばりたいです。
うんどう会がたのしみです。」
これで、小学校2年生が使っている作文ノートが、1ページと3行埋まりました。
そこで、Yくんとの会話を作文に起こしたやり方を、順に書きます。
①話を聞いて、スマホのメモ機能で、メモをして文字にする。
かけっこ、1番はムリ、KくんYくんが足が速い
一輪車、お姉ちゃんがいっぱい教えてくれた、いっぱい漕ぐ、勝ちたい
おばあちゃんとひばあちゃんが見に来る、うれしい
リレー、みんなで走る、勝ちたい
運動会、楽しみ
②次に、文字に起こしたものを、つなげます
KくんYくんの足が速いので、かけっこで1番はムリ。
お姉ちゃんが教えてくれた一輪車で勝ちたい。いっぱい漕ぐ。
おばあちゃんとひばあちゃんが見に来てくれるので、うれしい。
リレーで、みんなで走って、勝ちたい。
運動会が楽しみ。
③つなげた文章を、子供なりの言葉に変換します。
かけっこは、KくんとYくんがはやいので、いちばんにはなれないとおもいます。
おねえちゃんが、一りん車をいっぱいおしえてくれたので、かちたいです。いっぱいこいで、はやくはしりたいです。
おばあちゃんとひばあちゃんが見にくるので、うれしいです。
リレーで、みんなでがんばって、かちたいです。
運動会が楽しみです。
④作文を書くノートの文字数に合わせて、書くものを選びます。
一輪車のこと。
おばあちゃん、ひばあちゃんのこと。
運動会が楽しみなこと。
⑤ノートに書くのを見ながら、微調整して完成。
以上が、ボクがYくんの作文を手伝った時のやり方です。
1番大事なのは、文字にすることです。ボクはスマホのメモ機能を使ったんですが、ボールペンで紙に書くのもアリです。
メモの取り方は、まずは短い言葉からから。その言葉に理由などを付け加えます。~だから楽しい、とか。
それをつなげて文章にします。
文章を選んで(もちろん全部でもアリです)、子供なりの言葉で書きます。
すると作文や感想文になります。
Yくんが成長するにつれて、自分でできるように、徐々に教えていくつもりです。この方法は、ボク自身が文章を作る時に使っているものです。
まずは短い言葉を、とにかくメモする。
短い言葉に、理由や状況、気持ちを付け加えて、文章にする。
文章に順番をつけて並べかえ、いらないものは削除する。
全体を微調整して、完成。
子供が作文や感想文が書けない時は、まずは子供の言葉や気持ちを、文字に起こすことから始めてみてはどうでしょうか?