前回のブログで予告した試乗記です。

試乗したのは、四国スバル・高知桟橋店さん。

 

新型XVも初代同様、インプレッサをベースにSUVとして生まれました。

インプレッサで初搭載された新型プラットフォーム・SGP。走りがどう変わったのか気になります。

 

<エクステリア>

 

造形はインプレッサとほぼ同じハズ...

ですが車高を上げ、フェンダーをブラック化し、ルーフレールをつけると、もう全く違うクルマになっています。

逞しさが備わったXV。個人的にはインプレッサよりカッコイイかなと思います。

 

サイドから。

 

サイドからの眺めもイイ感じ。SUVらしい逞しさと都会的なシャープさ、両方が備わっていますね。

 

ここでフロントドアミラーの取り付け位置に注目。普通のクルマはもっとAピラー付け根あたり=フロントガラス先端近くにドアミラーを付けていますが、今のスバル車は普通のクルマより後方に配置。それは視界確保のため。

以前のスバル車は、ここまでフロントガラスを斜めにするスタイリングは社内的にダメだったそうです。理由は「フロントガラスを斜めにしたら、ドアミラーが邪魔で視界が悪い。それじゃ安全性が落ちるからダメ。」そう、見た目より安全をとる会社なのです、スバルという会社は。

フロントからの写真を見て分かるように、ドアミラーをボディから離し把手のようなもので配置。これによりAピラー付け根=フロントガラスの横の部分の視界が確保できたため、フロントガラスをより斜めにでき、伸びやかなスタイリングが実現しました。

 

個人的にやっぱり気になるのが、インプレッサ試乗記でも書きましたが、サイドのリアへと跳ね上がっていくキャラクターライン。いらないよな〜と思ってしまいます。

 

リアから。

先代型XVはブレーキランプ部分が小さく、なんかカッコわる〜と思っていました。新型はイイ感じに仕上がっています。

バックゲートも上まで大きく開くので、荷物の出し入れもしやすいのではないかと。

バンパー・ブレーキランプ部分ともに、空力を意識した形状。スパッと折れ曲がっていますね。

 

気になるのがリアガラス横の黒い部分。Cピラーからリアガラスへは丸くなってるので、空気を巻き込まずキレイに後ろに流すためかなと。

今のクルマは、どれもリアの形状をとても工夫しています。それだけリア形状が空力に作用し、燃費改善効果があるということですね。

 

<インテリア>

 

写真を撮り忘れました...

実は上の写真3枚しか撮ってません。運転に夢中ですっかり忘れていました。機会があればアップします。

 

メーター類やセンターコンソールは洗練された印象。ソフトパッドによって高級感もあります。

色使いはトヨタさんの方が上手かな〜と思います。

個人的にグッドな所は、エアコンの丸型ダイヤル。ボタンだけだと運転中などにエアコン操作しにくいので、手で直感的に操作できる丸型ダイヤルが好きですね。

 

あと後部座席が思いのほか広いです。でも後部座席後ろのラゲッジルームも充分な広さがあります。上手にパッケージングしています。

 

<走行性能>

 

・エンジン

 

今回試乗したのは、2L水平対向NAエンジン。

もちろん街中では全く力不足を感じません。

エンジンのパワー感を確かめたかったので、土佐塾中高のある山を高知市側から登ってみました。

分かる人もいると思いますが、まあまあ勾配のキツイ坂道。そこを軽快に登っていくXV。

エンジンが唸ることもなく、スイスイ登れました。

 

・トランスミッション(変速機)

 

トランスミッションはCVT。最近のクルマはアクセルを踏んでもCVTの変速比をなるべく変えず、エンジントルクで加速する制御がトレンド。それは燃費向上のためです。

でもXVはわりとすぐにエンジン回転を上げ、元気良く加速します。「安心と愉しさ」を掲げるスバルは、こんなところでも燃費より走りを優先させていますね。

 

・乗り心地、ハンドリング

 

乗り心地は... 相当イイです。これが新しいシャシー(SGP)の凄さか〜と感じました。

スプリングもダンパーもボクの感覚ではかなり柔らかめかなと。それは路面からの衝撃を吸収する時に、ボディがよく動いているのがハッキリ分かるからです。でも不快感はありません。

トヨタ・C-HRのように引き締まったアシの乗り心地も素晴らしいですが、個人的にはXVのようにユッタリしたアシの方が好みです。

 

そしてもう1つ凄いのが静粛性(クルマの中の静かさ)。これは誰でもハッキリ分かると思うくらい静か。タイヤのロードノイズが聞こえてくるのが少し残念なくらい。これはXVがSUVなので、タイヤがコンフォート系ではないからだと思われます。つまりタイヤ交換で一層の静かさになるのでないでしょうか。

 

ハンドリングは... 一般道を常識的な速度で走行する分には、いたって普通。

アクティブ・トルク・ベクタリングが全車標準装備。ブレーキ制御によって、カーブでのクルマの曲がり具合をサポートしてくれる機能ですが、正直その存在を感じることはナシ。おそらく緊急回避の時や、曲がりくねった道を走る時などに役に立つのかもしれません。

 

ここでの発見は、クルマがあまりロールしないこと。スバルの説明によると、新しいシャシー(SGP)ではロールセンターとクルマの重心それぞれの位置を最適化し、ロールしすぎないようになったとのこと。

つまりロールしにくい=スプリング・ダンパーを硬めなくていい=乗り心地が良くなるという図式。

静粛性・乗り心地、それぞれにSGP(スバル・グローバル・プラットフォーム)の良さを実感できました。

 

<いいね❗ ポイント>

 

・歩行者保護エアバッグ標準装備

 

インプレッサで初搭載された、歩行者保護エアバッグ。

万が一歩行者や自転車と衝突した時に、フロントガラス回りの硬い部分にエアバッグが開き人間を守る機能が、全車標準装備されています。

世界的に見てもこの機能が搭載されているクルマはほとんどありません。

致命的なダメージを受けやすい人間の頭部を守る歩行者保護エアバッグ、素晴らしい技術だと思います。

 

・コストパフォーマンスが高い

 

常時4輪駆動の4WD、17インチタイヤ、電動パーキング、フルオートエアコン、アイサイトver.3、サイドエアバッグ&カーテンエアバッグ、歩行者保護エアバッグ、アクティブトルクベクタリング、雨滴感知オートワイパー、オートライト。

 

先進の安全装備・フルタイム4駆・便利機能を備えて、ボトム価格198万円(税抜き)から買えます。

内容を考えると、「コスパスゴ(コストパフォーマンス凄い)」です。

 

<ちょっと... ポイント>

 

・ダンパーが物足りない

 

減衰力が低め=細かな路面の入力でも減衰=路面状態がいいと乗り心地最高。

ですが路面の状態があまり良くない道だと、大きめの入力がダンパーに入り、減衰しきれないダンパーがバンプストップラバーに当たっています。

バンプストップラバーとは、ダンパーが縮み過ぎないようにストロークを止めるメチャ硬いゴムのこと。

そこにダンパーが当たるので、ドンッという突き上げがあります。

不快というほどでもないのですが、乗り心地がイイだけに惜しいです。

 

おそらく... ダンパーをネオチューン化したら、全域で上質な乗り心地になるのかもです。

 

<まとめ>

 

フルタイム4WDに加えて最低地上高20cmもあるので悪路走破性も高く、充実の快適装備も備えたスバル・XV。

でもこのクルマの本当の価値は、安全性能です。

 

クルマ・人・自転車・バイクを的確に、なおかつ夜間でも認識し、衝突を未然に防いでくれるプリクラッシュセーフティシステム。

駐車スペースからクルマを動かす時、前進だけでなくバックでも誤発進を防いでくれる制御装置。

バックの制限速度を設定でき、間違えても後ろへ急に発進しないよう設定できる、後進速度リミッター。

歩行者・自転車・バイクとの衝突で人の頭への衝撃を和らげる、歩行者保護エアバッグ。

運転席・助手席のエアバッグはもちろん、体の横を守るサイドエアバッグに加えて、頭を守ってくれるカーテンエアバッグ、さらに狭い運転席足元で運転手の足を守るニーエアバッグ。

世界各国の衝突安全試験で高い安全性を実現していたスバル車。そこからさらに衝突安全性能が磨かれた新しいボディ(SGP)を搭載。

さらに運転席からクルマ全体を見渡しやすく工夫された視界性能。

いかなる状況でも安定した走りを実現するAWD(4WD)。

 

事故を起こしにくい。

起きそうな事故を未然に防ぐ。

事故が起きてしまっても、クルマに乗る人を守る。

さらには相手も守る。

 

コストパフォーマンスに優れたスバル・XV。

ですが1番の魅力は、お金に換算できない「安全」という名のセーフティパフォーマンスです。

 

家族の笑顔を守るために、XVを選ぶ。

目には見えない家族への優しさですね。